――何が起こったのだろう?
視界にはぼんやりと霧がかかり、直ぐ眼の前にいる人物の顔も特定できない。遠くで幽かに声が聞こえた。
何やらざわめいている。大きな輪郭は、ハグリッドのものだろう。心配そうに、自分の名を呼んでいるのが分かった。
「そんなに叫ばなくても大丈夫。ちょっと掠っただけよ」
それよりも、ドラコは大丈夫だろうか。
サラは、ゆっくりと辺りを見回す。
……自分達の所為だ。
ハグリッドの小屋の前で追いついたハーマイオニーは、ハリーとロンに言ったのと同じ事を、サラにも忠告した。
正論だ。そして本当に、ドラコは事故を起こした。
怒ったヒッポグリフは、猛獣同然である。下手すれば、命を落とす事にもなりかねない。
「ドラコ……?」
不意に、視界が真っ暗になった。
No.73
「キツイ匂い薬」。硫黄やアンモニアなど目ではないレベルの悪臭を放つ……駄目だ。自分もダメージを食らってしまう。
「乾き薬」。水分を急激に奪い、干乾びた状態にする……威力が強すぎるし、水で薄める事も不可能。これでは、過剰防衛だ。
「耳鳴り薬」。耳に注入すると、強い物で数時間は耳鳴りが止まない……そもそも、どうやって耳に入れろと言うのか。
「魔法薬学?」
ジニーが背後に立っていた。
彼女は手に持っていた二、三冊の本をそのまま机に置き、正面の席に座る。
「勉強熱心ね。授業、まだなのに」
「あたしが出来る教科なんて、限られてるんだもの。これで、他の教科の分も稼がなきゃね」
言いながら、正面に積み上げていた本を手元へと引き寄せる。ジニーの席の方まで侵食していたのだ。
置きなおす際、それと無く背表紙をこちらへ向ける。
「ありがとう。
ねぇ。スリザリンは、もうルーピン先生の授業はあった?」
「いいえ、まだよ。来週の火曜日まで無いわ。
グリフィンドールは今日だったの?」
「ええ」
ジニーはペンとインクを鞄から出し、羊皮紙を広げる。
「どうだった? あの先生なら、期待できるもの」
ジニーは嬉しそうにフフッと笑う。
「期待通りよ。面白かったわ。
初日から早速、実技だったの。先生が仕入れた魔法生物への対処――アリス? どうしたの?」
「え。……いいえ、何でもないわ」
思わず強張った表情を、無理に笑顔へと変える。
実地訓練。
それはつまり、魔法を使用する事を意味する。
他寮生との合同授業は杖を使わないものばかりである為、アリスが魔法を使えないと知っているのは、恐らくスリザリン生のみだ。もっとも、それも嫌がらせで広められるのも時間の問題だが。
暫く、黙々とそれぞれの課題に取り掛かっていた。
静かな図書館。そこで不意に大きな声が聞こえ、しかもその声が自分の名を呼び、アリスはふと顔を上げる。
お馴染みのカメラを首から提げた男の子が、アリスとジニーの方へと駆け寄ってきていた。
「図書館ではお静かに! 走らない!」
「ごめんなさいっ」
そう答えつつも、やはり机の間を縫って走ってくる。
アリスは広げていた本に栞を挟み、傍らに置く。
「どうしたの、コリン。そんなに慌てて」
「大変なんだよ、アリス!」
マダム・ピンスの視線が突き刺さり、コリンはやや声のトーンを落とす。
「さっき、そこでハリー達に会ったんだ。本当は話しかけようとしたんだけど、会話の内容が聞こえてきて……。
サラが、意識不明の重体なんだって!!」
羽根ペンが転がり、羊皮紙に黒い染みを作った。
「嘘……」
ジニーは、コリンの方へと身を乗り出す。
「コリン、それって確かなの!?」
「うん。寝たきりで入院だって……」
「行くわよ、アリス!」
ジニーは椅子を蹴って立ち上がり、アリスを急かす。アリスも慌てて立ち上がり、羊皮紙やインク瓶、羽ペンを乱暴に鞄へと放り込む。
去り際に、ジニーはコリンを振りかえった。
「本の片付け、頼んだわよ」
「えぇっ!?」
コリンが文句を言う間も無く、女子二人は図書館を出て行ってしまった。
コリンは重い溜め息を吐き、机の上に積まれた本の山を眺める。ジニーが三冊、アリスが六冊。二人分で合計九冊だ。その上、ジニーの使っていた物とアリスが使っていた物では、ジャンルが全く違う為、しまう場所も離れている。
「人使いが荒いなぁ、もう……」
手前にあるジニーの使っていた本を抱え、その上にアリスが使っていた本の山を重ねる。
そこで、手が止まる。先程まで読んでいた本に、アリスは栞を挟んだ。思わず癖で入れてしまっただけかもしれないが、これも片付けてしまって良いのだろうか。
――かと言って、ここに放っておく訳にもいかないしなぁ……。
自分の名前で借りておこうか。あとで、アリスに渡せば良いだろう。要らなければ、栞だけ返して、本はまた返しに来れば良い。
そう思い、バイオレットの本の表を返す。
コリンは目をパチクリさせた。
『呪文要らずの魔法薬 〜経済的理由・前科犯・スクイブ、杖の使えないあなたの為に〜』
「……?」
医務室に置かれた長椅子に、アリスは肩で息をしながら、疲れきった様子で座り込んでいた。
ジニーはと言うと、息は上がっているものの特に疲れた様子は見えない。同じように走って来た筈なのに。
「お疲れ。余程、慌てて駆けつけたんだな」
ドラコが苦笑しながら話す。足元の辺りには、パンジーが腰掛けている。
ドラコが話しかけるのは、アリスのみ。グリフィンドール生のジニーは、視界に入れぬようにしている。ジニーもまた、同じである。
「コリンってば、そそっかしいんだから。意識不明の重体、寝たきりで入院――怪我はマダム・ポンフリーの治療で治ってきてるし、意識もあってただ眠っているだけなんて!」
「『入院』って言うのは強ち間違ってなかったわよ。聖マンゴとかじゃなく、医務室にだけれど。
でも、ま。良かったじゃない。話に聞いたような酷い状態じゃなくて」
「――それもそうね」
そう言って、フッと息を吐く。
アリスはようやく息が整い、椅子から腰を上げて、サラの眠るベッドへそっと歩み寄る。
サラは特に苦しげな様子も無く、健やかな表情で眠っていた。寝間着を着せられていて、首もとからは肩に巻かれた包帯が見える。包帯はそのまま、下の方まで巻かれているようだった。
「これ……何処まで巻かれてるの?」
「……ポンフリーの話じゃ、肩から腹まで抉られていたらしい。特に、肩の出血が酷かった」
「一体何があったの」
ジニーは責めるような口調でドラコに問う。
ドラコは腕を怪我したらしい。サラほどではないとは言え、こちらも大変な怪我だったようだ。
ドラコは忌々しげにフンと鼻を鳴らす。
「ハグリッドの授業さ。あの野蛮人、やっぱり仕出かしてくれたよ。あんな奴が教師なんてやったら、どうせこんな事になるんじゃないかと思ってた」
「どうせ、貴方がハグリッドの話を聞いてなくて、馬鹿な事して事故を起こしたんじゃないの? サラは貴方をかばった、って所かしらね」
ジニーは容赦無い。
ドラコは思いっきり顔を顰めた。
「僕の所為だって言いたいのか? どうせ君もウィーズリーの妹だ。ハグリッドをかばいたいんだろう。だけど、彼はもう駄目だ。こんな事になって、理事会が黙ってる筈が無い」
「貴方の父親はもう、理事を辞めさせられた筈よ。よく、そんなに大きな顔が出来るわね」
「君こそ、よくそんな大きな口が叩けるな。お前なんか、去年――」
そこでドラコは口を噤んだ。パンジーはきょとんとしている。
アリスはエリから真相を聞いたが、他の当事者以外の生徒達には、ジニーは被害者だとしか知らされていない。
犯人は「例のあの人」の記憶。それも、魔法でのちょっとした仕掛けというような説明のみ。実行犯については、その存在さえ触れられていないのだ。
それを知るのは、一部の教師と、関わった生徒達。そして、ジニーの荷物に日記を紛れ込ませた張本人。恐らくその身内の者も。
ジニーは不敵な笑みを浮かべる。
「どうしたの? 言ったらいいじゃない。言い返すのには、格好の切り札でしょう?
でも、あたしは絶対に聞き逃さないわよ。幸い、ここには証人もいる事だし」
「五月蝿い。とっとと出て行ったらどうだ? ポンフリーが帰ってくる前に。
ここでは、患者が最優先なんだ。例えサラの見舞いだろうと、君がいたら僕が休めない」
「貴方に命令される筋合いは無いわ。
それに、そんな事を言ったら貴方のベッドに座っている彼女も同じじゃない? その女がいて、サラが休めると思ってるの?
それとも、彼女が眠っている内に他の女といちゃついておこうって言うの? いいご身分ねぇ」
これには、パンジーも黙っていなかった。
「立場を弁えなさい、ウィーズリー。グリフィンドールの小娘が、いけしゃあしゃあと。
貴女は愛しいハリー・ポッターのご友人の見舞いに来たの? それとも、ドラコが休むのを邪魔しに来たの?」
「馬鹿な事言わないで。サラの見舞いに来たのよ。
大体、マルフォイの腕、そろそろ完治していてもいい頃だわ」
「馬鹿言うな。一週間はここに入院さ」
「そんな訳ないじゃない!」
ジニーは今にもドラコに掴みかからんばかりの勢いだ。
「大声を出さないで。ドラコの傷に響くでしょう。
大丈夫? ドラコ」
パンジーは甘ったるい声を出し、立ち上がってドラコの腕の方へと歩み寄る。
ドラコはいかにも大層な痛みに耐えているかのような表情を作り、「平気だ」と答えている。胸糞の悪い光景に、ジニーは思いっきり顔を顰める。
ぼんやりとその様子を眺めていたアリスの視界の端で、動くものがあった。
「……」
気まずい沈黙が医務室中に蔓延する。
上体を起こしたサラは、感情の無い瞳で隣のベッドを見つめていた。黙したまま布団を捲り、屈み込んで靴を引き寄せる。
慌ててドラコが声を上げた。
「駄目だよ、サラ。まだ寝てないと――」
「それで、あなた達のいちゃつきっぷりを隣で見ていろって?」
「……」
サラの声は、何処までも冷たい。
その場の誰も、医務室を出て行くサラに声をかける事は出来なかった。サラが立ち去った後の医務室に、重苦しい空気が流れる。
ややあって、ジニーが口を開いた。
「……追わないの?」
ジニーはキッとドラコを振り返る。
「追わないの、サラの後」
ドラコは答えない。
ただ、包帯を巻いた腕を押さえ、そのままベッドに横たわった。
「最低ね」
そう言い捨てると、ジニーは踵を返し足早に医務室の扉へと向かう。出ようとした所で、誰かが駆け込んできた。咄嗟にジニーは脇に避け、正面衝突を逃れる。
入ってきたのは、ひょろりとしたスリザリン生。何処と無く兎を連想させる。
「シャノンの妹、いるか?」
「ええ。なあに?」
アリスはサラのベッドの傍を離れ、彼の方へと向かう。
「スネイプ先生が呼んでいる。魔法薬学の教室にいる」
「分かったわ。ありがとう」
彼は無愛想に頷くと、役目は終わったとばかりにさっさと何処かへ行ってしまった。
アリスは長椅子の方へと戻って鞄を掴み、そそくさと医務室を出て行った。マダム・ポンフリーの気配が近づいて来ていた。サラがいない事についての説明は、後の人達に任せるとしよう。
「失礼しまーす……」
地下牢教室の中からは、話し声がしていた。エリが来ているらしい。
ノックをしても気づいてもらえず、アリスはそろそろと扉を開ける。
開けた途端、真っ先に気づいたエリがこちらへと飛んできた。
「アリス! 久しぶり〜っ」
「『久しぶり』って、昨日ホグワーツ特急まで一緒だったじゃない」
エリに抱きつかれた勢いでよろめきながら、アリスは苦笑する。
「一日ぶりでも、毎日会ってた夏休みに比べりゃ少ないだろ。
どうしたんだ? レポートの提出か何か?」
答えたのは、アリスではなくスネイプだった。
「我輩が呼んだ。モリイ、お前は外に出ろ。アリス、来なさい」
「はい」
アリスは頷き、中へと入る。
一方、エリは不満げな声を上げた。
「何だ? 母さんの次は、アリスか!? お前、それってロ――」
「誰がロリコンだ!
貴様がいては厄介だと言っているんだ。さっさと出ていかんか」
「酷っ。マジ酷っ。厄介者扱いかよ」
「喧しい。これは真面目な話だ。貴様は、人の話に茶々を入れねば気が済まない性分のようだからな」
「俺がいつ茶々を入れたってんだよ」
「いつも入れているだろう。現に、さっきも。まさか、本気で言っている訳ではあるまい」
「俺はいつだって本気モードさ!」
「あーもう分かったから、とっとと出て行け」
「あ、今鬱陶しいって思ったろ! 絶対思っただろ! ヒッデーっ。生徒をウザがるなんてっ。エリちゃん、泣いちゃうっ」
「気色悪いからやめておけ」
「あ、そういう事言うんだ。いいんだぜ? スネイプがロリだって広めても」
「だから違うと言ってるだろうが!! いい加減にしろ!」
「人妻や幼女に気があるなんてっ。スネイプ先生ってば、変態っ」
「しつこい! そろそろ怒るぞ」
「スネイプ先生、私は幼女なんて歳じゃない事にも突っ込んでください」
「若しかして、スネイプ的には母さんが子供化したのもアリ? 寧ろ、大歓迎?」
「ふざけるな。ただ昔の同級生というだけなのだから、アリも歓迎もない」
「先生がそっちの趣味なんてっ。エリちゃんも、気をつけなきゃっ」
「その話し方は気持ちが悪いからやめんか! 虫唾が走るわ!」
「エリは、あたしより更に幼女と程遠いと思うわよ……」
「スネイプ先生ってば、照・れ・屋・さんっ」
「何が!? 貴様の脳内では、何がどうなってそんな返答に辿り着いた!?」
「先生……、私が考えてる事を、私の事をもっと知りたいなんて、そんな……」
「いやいやいやいや、誰もそんな事言っとらん」
「駄目よ、先生っ。私と貴方は教師と生徒。結ばれない運命なのよ……!」
「勝手に話を進めるな! その話し方はやめろと言ってるだろうが! 鳥肌が立つ!!」
「酷いっ。私、先生の事信じてたのに……っ。
その女ね! 先生は、その女にたぶらかされたのね!」
「妙な寸劇にあたしまで巻き込まないで……」
「酷いわ、先生……! 先生は私の物なのよっ! 誰にも渡すもんですか!
ウルトラエリちゃんアターック!」
エリは高らかに叫ぶと、杖を頭上に振り上げグルグルと振り回す。
「こんな所で杖を振り回すなーっ! って、なんか変な汁出てきた! 緑の汁出てきた! そんなチンケな呪文で何が起こった!?」
「掃除頑張ってください、スネイプ先生」
アリスは机の下へとちゃっかり避難済みである。妙な液体は、壁や机の上へと飛び散っていた。
「やめんかーっ! 掃除しろ! 教室をこんなに汚しおって!!」
流石にエリも口を尖らせながら大人しくなる。
「ちぇー、仕方ねーなぁ……」
大人しく腕を下ろすと、教室の出口へと歩いていく。
「待て! 掃除をして行けと言ってるだろうが!」
「別に逃げる訳じゃねぇって。教室全体を見渡せた方が、一気に片付けられるだろ」
エリは扉から一歩出た所まで行くと、立ち止まり振りかえった。
アリスは机の下から這い出ようとする。
「おっと、アリス待った。二人共、そこから動くなよ」
エリは胸を張り、すまし顔で言う。何となく、エリのしようとしている事が分かった。
アリスは再び机の下へと潜り込む。杖を振り上げる一瞬、スネイプはニヤリと笑ったエリの表情を見た。「しまった」と思った時には遅かった。
「スコージファイ!」
杖は必要以上に大きく振られ、杖先から幾つもの泡が飛びだす。
泡は教室中に広がり、前から後ろまで、床から天井まで埋め尽くした。しかしアリスの潜り込んだ机の下には来ておらず、まるで見えない壁があるかのように泡はその場を避けている。
真っ白な視界の中で、エリの走り去る足音と、スネイプの怒鳴り声が聞こえていた。
ようやく教室中の泡が消し去られ、アリスは机の下から這い出る。
スネイプは、難しい顔をして机の傍らに立ち尽くしていた。
「大変ですね、先生も」
「全くだ。君の姉は、いつもいつも……。三年生にもなって。いい加減、大人になって欲しい。
ところで、君を呼び出した件だが」
アリスは身を構える。
スネイプの渋い顔が、エリの悪戯に対してではない事は分かっていた。やはり、話を逸らす事など出来ないようだ。
「はい……何でしょう?」
「昼休み、ミス・ジャグソンが我輩の所へ来た。彼女は午前中の授業を、風邪という口実で全て休んだ」
アリスは首を傾げる。
「その子、スリザリンですが確か上級生ですよね? 何故、そんな話を私に?」
「彼女の顔には黒いインクが、水や湯では洗い落とせない程強力に付着していた。彼女とその友人は、君にやられたと言っている」
二人の間に沈黙が流れる。
スネイプの眉間に皺が増える。
「……確かなのかね?」
「そうですね……私の所為である事は、否定できません」
「どうしてそんな事をした。あのインクは、一体何処で手に入れたのかね? あの薬には、強い魔法薬が混じっていた。入手ルートによっては、厳しい措置を取らねばならん」
「インクは私の物ではありません。彼女の物です」
アリスの言わんとするところが分からず、スネイプは僅かに眉を動かす。
「まさか、そんな物を持っていたなんて……。
ほら、昨日は大雨でしたよね? ですから私、自分の鞄に防水の為に液体を弾く薬を塗りこんでいたんです。
そしたらそこへ、彼女がインクを零してしまって……それで弾かれて、彼女の顔にかかってしまったみたいなんです。私が気づいたのは、彼女が私の鞄から駆け去るところで、何もできなくて。
確かに私の所為です。ごめんなさい……」
アリスの瞳は自責の為か潤んでいた。スネイプは油断の無い目でじっとアリスを見つめる。
昨夜、今年の寝室を探していた時の事が脳裏に浮かぶ。強ち間違いではない。確かにインクは彼女の物だし、アリスは彼女に直接手をかけてはいない。
僅かにスネイプの表情が和らいだ。
「嘘は吐いていないようだな。よろしい。行きなさい」
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The Blood
第1部
希望求めし少女たちは
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2008/06/16